16年の会社員生活、そして決断
高校卒業後、燃料や潤滑油を扱う工場で16年間勤めてきました。
キャリアを重ねるごとに増していく責任と業務量。
気づけば深夜まで残業し、休日も仕事のことが頭から離れない日々。
愛する家族との時間さえ削られていく毎日に、「このままでいいのか」という問いが膨らんでいきました。
周囲の反対もありましたが、私は「自分らしく生きる道」を探すため、16年勤めた会社を辞める決断をしました。
神戸・淡河の「山」が教えてくれたこと
退職後、資格取得やボランティアなど、自分探しをする中で再確認したのは、趣味の山登りを通じて感じていた「自然の中にいたい」という純粋な願い。
神戸市の山岳ボランティアとして北区の山々を歩くうち、私はこの地の豊かな自然と、美しい田園風景に深く心を惹かれるようになりました。
「ここで農業に挑戦したい」
その一念で、神戸ネクストファーマー制度の門を叩いたのが、私の農家への第一歩でした。
淡河の「人」と「土」に支えられて
淡河(おうご)の地は、私を温かく迎え入れてくれました。
先輩農家の方々から教わったのは、この土地が持つ「粘土質の土壌」の素晴らしさです。
水持ちが良く、夏の暑さでも乾燥しにくいこの土は、稲にじっくりと栄養を蓄えさせ、強い甘みを持つお米を育みます。
地域の知恵に触れるたび、私はこの場所で腰を据えて米を作る覚悟が決まっていきました。
「Vary’s(バリーズ)工房」に込めた願い
屋号の「Vary」は、マダガスカル語で「米」を意味します。
幼い頃から憧れていたマダガスカルの巨木・バオバブのように、「太く、大きく、地域に根を張って育ちたい」そんな願いを込めて名付けました。
2026年、新規就農。まっすぐにお米と向き合う
研修では無農薬栽培を学びましたが、現実は甘くありませんでした。
地域の先輩方の背中を追う中で痛感したのは、「無農薬は、土づくりや慣行栽培の確かな技術の先にある」という真理でした。
まずは地域の方々に教わりながら、基本に忠実にお米と向き合う。
そしてゆくゆくは、減農薬、そして多様な生き物が集まる環境に配慮した田畑を目指していく。
第2の人生だからこそ、米作りへの思いは誰よりも強く。
自信を持ってお届けする「淡河ブランド」を、ぜひ一度味わってみてください。